スパイスおせち [おせち]
※写真提供:タケナカリーhttps://www.instagram.com/p/Cm1gfFhSc0n/
昨年末、初めて「おせち」を作りました。今回のおせちはちょっと特殊で、魚介類や海由来のものをまったく使わないというものでした。
私は14年程前にアニサキスアレルギーの診断を受けました。一度、アナフィラキシーショックを起こして救急車で運ばれているので、アニサキスが体内に入ると命の危険もあるという、かなり厄介なアレルギーです。それ以来、魚介類が殆ど食べられなくなり、途方にくれていました。
数年前にこのアレルギーのコミュニティーができ、同じように辛い思いをしている方と交流することで、少し気持ちも楽になりました。そんなコミュニティーの場から、寒くなると魚が美味しそうすぎて辛い、正月のおせち料理がほとんど食べられなくて辛い!という話が出ました。
たんどーるでは毎年、黒豆やなますにスパイスを加えたりして、お正月料理を多少作っていました。ちゃんとしたおせち料理も作ってみたいとは思っていましたが、やったことはなく。
そんななか、アニサキスアレルギー協会の方々から、たんどーるで魚介を使わないスパイシーなおせちが作れないかな?と最初は冗談のような会話から、実際に作ろうということになり、ようやく重い腰を上げたのが昨年秋のこと。それ以降は、寝ても覚めてもおせちのことばかり考えていました。
料理をお重に詰めることが初めてで、おせちに寄せた新しい料理もたくさんあったので、何度も何度も試作をし、お重も取り寄せて何度も詰めて、また詰めての繰り返しでした。
12月に入ってようやく形ができてきましたが、個数や食材の大きさを揃えて60人分の料理を一気に作るという作業は、想像をはるかに超えて大変なものでした。
たくさんの方々のご協力のおかげで、なんとか12月30日に無事お渡しできました。反省点、改善点などはたくさんありますが、できれば何らかの形で継続していきたいと思っています。
このような機会を作ってくださった、アニサキスアレルギー協会の皆様、スパイスおせちをご購入いただいた皆様、おせち作りにご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
もっと精進します。
初台スパイス食堂 和魂印才たんどーる店主 塚本善重
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